所有権移転登記

所有権移転登記とは、すでに登記されている不動産の所有権を、売買・相続・贈与などによって別の個人や法人へ名義変更する手続きのことです。

不動産の所有者が変わったことを第三者に対して公的に主張(対抗)するために不可欠な登記手続きです。

登記簿(登記事項証明書)での位置づけ

登記事項証明書の「権利部(甲区)」に記載されます。新しい所有者の氏名・住所、移転の事由(売買、相続、贈与など)、名義変更がなされた日付が記録されます。

主な原因(主なケース)と必要書類・費用

所有権が移転する理由(登記原因)によって、手続きの難易度や税率、必要書類が異なります。

登記原因 主な特徴・必要書類 登録免許税率(固定資産税評価額に対して)
売買

売主と買主の共同申請。


・売主:権利証(名義識別情報)、印鑑証明書、実印


・買主:住民票


・その他:売買契約書、評価証明書

・土地:1.5%(軽減税率適用時)


・建物:2.0%

相続

義務化(取得後3年以内)。相続人が単独で申請可能。


・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本


・相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書


・遺産分割協議書など

0.4%
贈与

生前贈与など。あげた人と貰った人の共同申請。


・贈与者の権利証、印鑑証明書、実印


・受贈者の住民票


・贈与契約書など

2.0%
離婚(財産分与)

離婚成立後に夫婦共同で申請。


・渡す側の権利証、印鑑証明書、実印


・受け取る側の住民票


・離婚の記載がある戸籍謄本、財産分与協議書

2.0%

※専門家(司法書士)へ依頼する場合、上記税金のほか別途司法書士報酬(約3万〜10万円前後)がかかります。

所有権移転登記の手続き(基本の5ステップ)

1.登記原因と当事者の特定:

売買契約書や遺産分割協議書など、移転の根拠となる事実と書類を用意し、新旧の所有者を明確にします。

2.必要書類の収集・作成:

固定資産評価証明書の取得(登録免許税の計算用)、印鑑証明書や戸籍謄本の発行、登記申請書の作成を行います。

3.法務局への登記申請:

不動産の所在地を管轄する法務局へ、書面持参・郵送・またはオンラインにて申請します。登録免許税(収入印紙)を納付します。

4.法務局による審査:

申請から完了まで通常1週間〜2週間程度かかります(混雑状況による)。

5.登記識別情報通知(権利証)の受領:

審査完了後、新しい所有者に対して「登記識別情報通知書」が発行されます(非常に重要な書類のため厳重保管が必要です)。

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