原野(げんや)とは、不動産登記法で定められた23種類の地目(土地の用途)の1つで、「雑草や低木(かん木)が自然のまま生い茂っている、手入れされていない土地」のことです。
「山林(さんりん)」と似ていますが、山林が主に「大きな木や竹」が生えている土地であるのに対し、原野は「雑草や藪(やぶ)」がメインの野原や荒れ地を指します。
買主(家を建てる人)にとっての特徴と注意点
原野は価格が非常に安く、固定資産税もほとんどかからない(免税点で0円になることも多い)という特徴がありますが、マイホーム用の土地として購入するにはいくつか大きなハードルがあります。
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家を建てること自体は可能 「農地(田・畑)」のような農地法の厳しい制限はないため、法律上は原野に家を建てることは可能です。家を建てた後は、地目を「宅地」へ変更(地目変更登記)します。
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インフラ整備と造成に莫大な費用がかかる 自然のままの荒れ地であるため、電気、水道、ガス、下水などのライフラインが全く通っていません。家を建てるためには、草木を伐採して土地を平らにする「造成工事(ぞうせいこうじ)」と、遠くの道路から水道管などを引き込む「インフラ整備」が必要になり、土地代以上に数百万円の工事費がかかるケースが大半です。
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そもそも家が建てられないエリア(市街化調整区域など)が多い 地目が原野となっている土地の多くは、都市計画法において「原則として建物を建ててはいけないエリア(市街化調整区域)」に指定されています。安さに飛びついて買ったものの、役所の許可が下りず家が建てられないというリスクがあります。
不動産業界における「原野商法」の注意点
昭和40年代〜60年代にかけて、「将来ここは開発されて地価が上がる」と嘘をつき、無価値な原野を法外な高値で売りつける「原野商法(げんやしょうほう)」という詐欺が社会問題になりました。現在でも、その土地を相続した人を狙って「あなたの土地を高値で買い取りますよ(その代わり調査費用などを先に払ってください)」と騙す二次被害が発生しているため、原野の売買には十分な注意が必要です。
