国庫帰属(こっこきぞく)とは、所有者のない不動産や相続放棄された財産、または特定の制度に基づいて返還・放棄された土地などが、国の所有権(国庫)に引き継がれることを指します。
近年では、2023年(令和5年)4月にスタートした「相続土地国庫帰属制度」の文脈で特に注目されている言葉です。
1. 注目を集める「相続土地国庫帰属制度」とは?
「地方の不要な土地を引き継いだが、使い道がなく固定資産税や管理費の負担が大きい」という問題(所有者不明土地問題)を解決するために新設された制度です。
一定の要件を満たせば、相続や遺贈によって取得した土地の所有権を国に引き取ってもらう(手放す)ことができます。
2. 国庫帰属(相続土地国庫帰属制度)の流れ
3. 国庫帰属できる土地・できない土地
すべての土地を国が引き取ってくれるわけではなく、厳しい引き取り基準(却下・不承認要件)が設けられています。
| 区分 | 主な条件・状態 |
| 引き取れない土地(主な例) |
・建物が立っている土地(解体・更地化が必要) ・崖があって管理に危険が伴う土地 ・土壌汚染されている土地 |
| 引き取り可能な土地のイメージ | ・建物がなく、境界が明確で、担保や公害等のトラブルがない**「管理しやすい更地」** |
4. その他の国庫帰属(民法上の原則)
「相続土地国庫帰属制度」以外にも、以下のようなケースで不動産や財産が国庫帰属します。
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無主物の帰属(民法第239条第2項):
・所有者のいない不動産(誰の所有物でもない土地など)は、国庫に帰属します。 -
相続人不在の財産清算(民法第959条):
・相続人がおらず、特別縁故者への分与も行われなかった遺産は、最終的に国庫に帰属します。
・※注意:「単なる相続放棄」をしただけでは自動的に国庫帰属はされず、保存管理義務が残る場合があるため、財産清算人の選任手続き等が必要になります。
