工業地域とは、都市計画法の「用途地域」のひとつで、「主として工業の増進を図るため、工場が中心となって活動することを認めつつ、どんな種類の工場でも原則として建てられるようにした、本格的なものづくりのためのエリア」のことです。
これまで見てきた「準工業地域」がマンションやスーパーもウェルカムな何でもありのエリアだったのに対し、この「工業地域」は「工場が主役の街でありながら、実は住まいも建てられるという、少しアクロバティックなエリア」です。
1. 工業地域の最大の特徴(建てられる建物)
ものづくりの拠点を守るため、建てられる建物のルールが大きく工業寄りにシフトします。
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ほとんどの工場が建てられる: 自動車工場、機械工場、化学工場など、日本の産業を支える大半の工場や倉庫が所狭しと立ち並びます。
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実は「住宅やマンション」も建てられる: 「工業地域」という名前ですが、後述する最後のボス(工業専用地域)とは違い、一戸建てやマンション、アパートを建てることは法律上OKとされています。ただし、学校や病院、ホテルなどは建てられなくなります。
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お店やスーパーの制限: 日用品を扱う小さなお店などは建てられますが、映画館や飲食店などは制限されるか建てられないケースが増え、「便利な街」というよりは「働く・生産する街」の色合いが濃くなります。
2. 不動産としてのメリット・デメリット(住む場所としての罠)
「工場が主役の街に家を建てる」ということには、不動産の実務において大きな注意点があります。
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メリット(土地の価格が比較的安め): 住環境としての人気が低いため、同じような広さの土地であっても、商業系や住宅系の地域に比べて土地の価格が割安に設定されていることが多い点です。
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デメリット(住環境の厳しさと環境悪化のリスク): 昼夜を問わず大型トラックが往来し、工場からの騒音、振動、異臭、粉じんなどに悩まされるリスクが跳ね上がります。また、大きな災害や火災が発生した際のリスク管理も、一般的な住宅街とは異なります。
